部下を昇格させる為に無駄な努力をさせられた話
実力もあり、顧客からも評判の良い若手を昇格させようとしたら、上司が難癖つけてきてうんざりした。
登場人物紹介
私
顧客から結構な信頼を得ている管理職。
顧客とはプライベートの付き合いもあり、本音を聞くこともできる。
上司
部長、現場叩き上げの人間と自分では思っているが、そんなでもない。
でも、部長としてはとても優秀だと私は思っています。とても私にはマネできません。
若手
非常に優秀な上、勉強熱心で向上心もあり、責任感もある。とても小規模ではあるが、チームのリーダーを任されており、そのポジションもうまくこなしている。それゆえ、顧客からの評価も高い。
正直、私から見て期待の若手である。
欠点は、酒が飲めないことと料理の味がわからないことくらい。
上司のからの助言
この若手が、弊社の定める昇格する為の標準的な経験年数よりも、1年早く昇格試験を受けさせてほしい、と私に相談してきた。
私は、実力も十分あるし、何より最近は自分から昇格したいです、とか言ってくるヤツは異常に少ない。だから、その心意気を勝って昇格試験を受けさせる方向で調整しようと動き出しました。
部長に、若手が昇格試験を受けたいと言っている。私から見てもその実力は十分にあるし、顧客からも相応の評価を得ている、と説明しました。
部長に、
早いんじゃね?
ホントに実力あるの?
と聞かれたので、間違いありません、と伝えました。
すると部長は、
弊社で使用している定量的にスキルを評価できるツールがあるので、それに入力して若手の能力を評価するように、と指示してきました。
※どうもこの時、部長は若手の点数が足りていない、と思っていたと推測されます。
私は後日、部下にツールへの入力を指示しました。
その後、部下のツールへの入力結果をチェックし、評価しました。
※このツールの入力は、かなりめんどくさく、時間がかかるものです。
そして、結果を元に部下と面談し、評価内容を一緒に確認しました。
結果は、昇格するのに十分なスキルを身につけている、とでました。
全社で使用しているツールで十分な結果が得られたので、これで部長も納得するだろうと判断しました。
元々部長の指示ですし。
理由は、「俺が知らないから」
この結果を部長へ報告しました。
部長の返答は
論文は書いたのか?
でした。昇格する要件には論文の提出があります。が、提出は10ヶ月以上先で、弊社内での公式なエントリーの受付開始でさえ、半年先です。
やりたいやりたい言ってる割に意欲が感じられないよね。口だけなんじゃね?
いやいやいや、どういうこと?
お前がいくら実力あるとかいったところで俺が知らないからね。無理だよね。
飲み会でも開いて幹事ぶりが良かったら認めてやらんでもない
え?全社的な基準は?
お前が知ってるか知らないからとかと出世できるかどうかって関係あるの?
俺がいってるだけじゃなくて、お客様から評価されてるんだけど!?
飲み会の幹事って?なんなの?
これまでも部下の昇格は何回もありましたが、よく考えてみれば全員その部長が現場にいた時に既にいたメンバーでした。
つまり、部長が直接知っているメンバーでした。
こんなんだから、出世したいとか言う若手がいなくなっちゃうんだよ
というのが私の感想です。
だって、実力より上司が個人的に知ってるかどうかが優先されるって気持ち悪くないすか?
まとめ
正直に言って、自分がよく知らないから昇格推薦はできない、これは理解できます。とくに標準よりも早い異例ケースなので。
でも、言い方が気持ち悪いんですよね。客観的に実力があることは、数値でも、顧客評価でも証明されているのに。
推薦してやりたいけど、人となりがわからないと上に突っ込まれた時に説明できないから一回一緒に飲んで話を聞きたい
とか言われれば気持ちよく飲み会のセッティングもできるのですけどね。
それを意欲がないとか、どうせ思ったほど実力ないんでしょ?的なね。
処世術もある程度必要だと思います、実際。でも、若手のうちからはいらないですよね。むしろトガッていてほしい、若手には。