家から遠い大学に通ったら結果的に頭が良くなった
大分前のことですが、家から2時間かかる大学に通っていた時の話です。
自分の頭が良くなったという話ですが、大学の勉強で頭が良くなったわけではありません。(親には申し訳ない話ですが・・・。)
読書の習慣が身についたことによって、結果的に頭が良くなりました。
大学で習ったどんなことよりも、今の自分を作るのに貢献してくれたのは、読書する習慣だ!と自信を持って言えます。
とにかく80分間座りっぱなし
大学は理系だったこともあり、キャンパスは郊外にありました。多分の化学薬品とかそういった廃棄物の問題があるためなんだと思います。
大学への通学経路は下り電車で、20個くらい駅があるのに各駅停車しか運行していませんでした。
結果的に、必ず座れる時間が片道40分間ある、という状態になりました。
まだ、スマホもない時代だったのでこの時間を暇な時間をどうやって過ごすか?が大きな課題となりました。
漫画だとお金がもたない
当時の私はものすごい漫画好きだったので、マンガを読むことを真っ先に考えました。
しかし、週刊誌にしても、単行本にしても、かかっても1時間程度で読み終わってしまいます。また、値段も単行本なら、500円くらいします。
1日一冊として1ヶ月20日で、1万円もかかります。
私はアルバイトもしていなかったので、とてもこんな金額は払えません。
そこで、小説を読むことを思いつきました。私は非常に読むのが遅いので、文庫本一冊を読むのに数日間かかります。
しかし、その時の私には読書する習慣はまったくありませんでした。何回か小説にチャレンジしたことはありましたが、だいたいは途中で挫折して投げ出していました。
しかし、お金もないしヒマなので、小説を読んでみるしかありませんでした。
推理小説にハマる
きっかけは覚えていないのですが、推理小説を読んでみることにしました。
最初読んだ小説は、綾辻行人の何かだったと思います。本格ミステリーというジャンです。本格ミステリーは、ウリとして本文の中に犯人を特定する為の手がかりが必ずある。そんなの分かるわけないじゃん的なズルはなく、読者と作者の知恵比べ、というものです。
私が理系であったせいか、これがマッチしました。毎回解決編を読んで、
あー、こんなとこにヒントがあったのか!
と納得していました。すぐにこのジャンルの小説にハマってゆき、我孫子武丸やらなんやらと、関連する作家の作品も含めてどんどんと読んでいきました。
しかし、いくら読んでも犯人が分かることは殆どありませんでした。
歴史物にハマり、その後
本格ミステリーという狭いジャンルに絞って読んでいたせいもあり、読む本がなくなるのにそう長くはかかりませんでした。
そこで歴史物に挑戦することにします。
このジャンルは、中学時代に吉川英治の三国志を第1巻で挫折した苦い思い出のあるジャンルです。
とういうわけで、このジャンルに再挑戦知ることにしました。
読んでみると、なぜだか普通に読み進めることができました。
今振り返ってみると普通に読むことができた理由は2つあると思います。
- 中学生から大学生になって、人間的に成長したから
- 推理小説を沢山読むことによって、長文を読むことに慣れたから
ここから、一度挫折している三国志を始めとした吉川英治リシーズ、司馬遼太郎シリーズの作品群を次々に読んでいくことになりました。
歴史小説をたくさん読んでいるうちに、中国の歴史に興味を持ち
を読みました。そこからさらに中国の思想哲学に興味を持つようになり
なんかを読んでいきました。その流れで西洋哲学の総まとめ的な本、ソフィーの世界を読んだりもしました。
そのあとは、なぜか純文学にも興味を持ち始め
ドフトエフスキーの罪と罰
カフカの変身
カミュの異邦人
なんかを読みました。
この時点で、内容の理解度や消化具合はともかく、大抵のものは読めるようになっていました。
それもそこれも、暇があってお金がなかったおかげだと思います。
社会人になってから
社会人になってからは、強制的な暇な時間は無くなったものの読書をする習慣は残りました。
キャリアアップにつながるようなビジネス書を中心に沢山読むようになりました。
本当にその時の興味のおもむくままに色々読んだの列挙してみます。
- MBA関係のグロービスの本
- プロジェクトマネージャのスキルに関する本
- 株で儲ける的な本
- 金持ち父さん系の本
- 塩野七生のローマ史
- 鬼平犯科帳
- 週刊東洋経済、週刊ダイヤモンド
- ドラッガー
- 勉強法について書いた本
- カーネギーの人を動かす
- 七つの習慣
などなど、他にも思い出せないですが、もっと色々読んでいると思います。
改めて並べてみると全く統一感がないですね・・・。
しかし、この統一感の無さが今の自分の最大の強みになっていると思います。
一つは、
雑学的に色々な知識を知っていることで人との会話や仕事の上のアイデアについても発想の引き出しが増えた。
そしてもう一つは、
広く浅く知識を持っていることで、新しい知識を身につけるための努力が少なくてもすむ。
両方とも、新しいことに対してすでに持っている別の知識で応用できる、ということですね。全部が全部上手くいくわけではないですが、結構な確率でうまくことが多い気がします。
まとめ
- 暇でお金がなったので文庫の小説を読み始めた
- 読んでいくとどんどん難しい内容の本も読めるようになっていった
- 読書することにより関連した分野へも興味が広がりさらに沢山読んだ
- 結果的に浅いけど幅広い知識を身につけることができた
- 現在は、読書でストックした知識をアウトプットの質を上げることに応用できている
私の場合には、完全の偶然なきっかけですが
読書の習慣は自分の世界を大きく広げていく
と言えると思います。
少しでも皆様のご参考になれば幸いです。